歯科開業レポート

採用・人事

歯科医院の人材採用

2022.6.20

人材採用の現状 医療スタッフの人材確保が難しい状況であることは歯科業界においても例外ではありません。歯科医師や歯科衛生士など資格が必要な人材はもとより、歯科助手や受付であってもスキルが高いスタッフの雇用は困難を極めます。また、歯科医院自体が増加傾向にあり求人も多く、他の医院との差別化を図ることは難しくなっています。地域によってはパートさえ集まらないところもあるため、人材確保は事業を継続するうえでも重要な問題となってきます。特に歯科衛生士については、一人の求職者に20の歯科医院がオファーしているというデータもあり、超売り手市場です。また歯科衛生士は転職率も高く、苦労して採用した衛生士も職場の環境によってはすぐに転職してしまう恐れもあり人材確保が厳しい状況です。さらに歯科衛生士の資格を持ちながら離職している人が約15万人いるとも言われています。歯科衛生士の有資格者の多くは女性です。女性が働きやすい職場環境を整備することで、スタッフの定着が図れると言っても過言ではありません。一方歯科助手は資格がいりませんが、業務の幅が広く未経験であれば一から育てる覚悟が必要です。業務内容の割に給与面の待遇が見合わず不満をもつ歯科助手も多いと聞きます。いずれにしてもスタッフに長く働いてもらうためには職場環境を整備していくことがカギとなります。   人材募集の方法 自院のホームページで求人募集をする 今やどこの歯科医院でもホームページは必ず制作しています。簡単に安価で多くの患者さまにアピールできるからです。求人募集も例外ではありません。ただし、アクセス数が多くなくては誰の目に留まることもなくただ載せている状態になってしまいます。簡単ではありますが、実は効果が感じられないことも多いのです。しかし他の求人サイトから自院のホームページを訪れた求職者に対しては、医院の内部をアピールできる重要なツールになります。患者さまだけでなく求職者も見ていることを考えてホームページは制作しましょう。   歯科関連の学校に求人を掲載する 歯科関連の大学や専門学校に求人票を出すことは、コストもあまりかからず学生にとっても就職先を探す手間が少なく双方にとってよいことになります。しかし多くの歯科医院が新卒の歯科衛生士を求めて求人票を出しており、とある専門学校では40人の卒業生に対し700にも及ぶ医院からの求人票が出されたそうです。新卒を育てたいという強い思い、立派に育てられる環境であることが重要であり開業したてのクリニックに来てもらうには少しハードルが高いかもしれません。しかし、クリニックの成長と共に新卒者も成長したいという思いが合致すれば採用も夢ではありません。   WEB媒体への求人掲載 医療系の求人サイトや求人検索エンジンは求職者にはハードルが低くすぐに検索できるメリットがあります。しかし、日々求人が更新されており自院の求人が埋もれてしまうことも多いのです。短時間の閲覧で効果的にアピールするにはどうしたらよいか、戦略を練る必要があります。   求人折り込み広告や業界紙への求人掲載 求人折り込み広告や求人誌は、地元に強みがあります。遠方から通うスタッフだけでなく、近隣から通ってくるスタッフがいると何かトラブルが起きた際に心強いものです。また、業界紙に求人を載せることは、求めるスタッフ像と求職者とのミスマッチが防げるというメリットがあります。   歯科専門の人材紹介サービス 歯科業界に特化した人材紹介サービスを利用すれば効率よく求職者とマッチングすることができます。事前に双方の情報と適正を把握し採用することが可能です。 効果的なポイント 求職者が何を求めているか、どのような環境が理想かを把握することが一番です。それは求職者だけでなく、自院を運営していくにあたって大きな強みとなりひいては患者さまの満足度につながります。 ホームページがあることで院長の人柄や医院内の雰囲気を知ることができます。また、院長がかかげる診療方針に共感できるかは重要なファクターとなります。面接に来てもらえれば診療方針を具体的に説明することは可能です。しかし、それに至るまではホームページなどの媒体からのみの情報を頼りに求職者は応募先を探します。待遇面はもちろん、休日や残業の有無、研修や教育制度の充実などは比較の対象になりやすいです。応募者に具体的なキャリアプランを提示できるかも、よい人材に定着してもらううえで重要です。

安定した歯科医院経営

2022.6.13

歯科医院を開業した後も、軌道にのって長期的な運営をしていくためには注意すべきポイントがいくつかあります。以下では、安定した歯科医院経営をするための方法を説明していきます。 開業してからどれぐらいで安定するのか 経営を安定化させ、理想の診療所を作っていくためには、経営計画や事業計画を練ることはもちろん、新規患者の獲得や診療所の運営状況を定期的にチェックする必要があります。 安定した経営のためにはPDCA(Plan - Do - Check - Action)サイクルを回していくことが望ましいです。PDCA(Plan - Do - Check - Action)とは、「計画」「実行」「評価」「改善」を示しており、意識して事業の見直しを行うことで、事業改善を進めていくことができます。1周したら次の改善点に向けて新たな計画を立て、確実に改善していく様に働きかけることが可能です。 それに伴い、企業の成長ステージと同じ様に成長ステージを把握し、成長ステージに応じた施策を練る必要があります。「開業期」「成長期」「安定期」に分けて考えることもできます。 ①開業期(開業1年目まで) 新しい顧客の獲得が何よりも大切。来ていただいたお客様に良い印象を持ってもらい、口コミで広めていくことはもちろん、土日の診療や夜間対応、他の医院で取り入れられていない治療法の導入など、より多くの人に新しく利用をしてもらえるために他の医院と差別化をはかると良いでしょう。 ②成長期(開業3年目まで) この時期は顧客を安定させることが重要なため、一度来院された方に「また利用したい」と思ってもらえる様に丁寧な対応と確実な治療は必須となります。 もし、思う様に認知が広まらない様であれば、キャンペーンや歯磨き教室の実施、SNSの導入なども検討し、新しい患者様を獲得できる様にPDCAサイクルを回していきましょう。 ③安定期(開業3年目以降) 3年目ともなると、地域からも認知されて定期的に通われる方も増えているかと思います。開業期や成長期で患者様のニーズがなんとなく把握できていると思いますので、ターゲット層を明確にし、他の医院との差別化をはかり、施術の幅を広めていきましょう。理想とする医院の像をしっかりと描き、実現するためにPDCAサイクルを回し続けましょう。 どうすれば安定するのか 歯科医院を長期にわたって経営していくためには、収益の確保だけでなくさまざまな施策が必要です。安定した経営のためにも定期的な点検は必ず行いましょう。 ①診療サービスの質の良さ まず医療機関として確実な診療がされていることは大前提です。なるべく痛くなく、親切な対応で、安心して治療が受けられる環境が整っているか、治療方法を提案できているか見直しましょう。患者様に安心して利用してもらえるために、技術力と対応力は磨き続けましょう。需要の高い治療を取り入れたり、低いコストで治療できるように配慮をすることが、患者様からの信頼獲得に繋がります。ニーズの把握をするために、患者様へのアンケートを実施することも有効でしょう。 ②スタッフの労働環境 患者様の獲得はもちろんですが、スタッフが安心して働ける環境作りも非常に重要です。人員不足で待ち時間が長くなり、連携体制がとれずにミスが発生することも患者様の離脱に繋がります。適正なスタッフ数とスキルを明確にし、確実な人員確保を目指しましょう。 ③広告やWEBサイトの最適化 患者数を増加させるためには、広告の運用やホームページの充実なども必要となることがあります。広告看板を出している場合は、風景化しないためにも定期的に変更すると効果的です。ホームページについても、最新の情報が掲載されているか、予約がとりにくくないかなど、定期的に見やすいサイトとなっているか確認をしましょう。 ④患者様の印象を良くする 内観や外観を整えることはもちろんですが、待ち時間の短さや丁寧な説明なども印象アップには大切なポイントです。治療方法を丁寧にお伝えし、麻酔をするか、通院回数や予算なども患者様の意志を尊重しながら治療をすることで、「ここの医院は安心できる」という信頼を獲得できます。 以上、安定した歯科医院経営について説明しました。長く経営をしていくためには、認知度の向上と利用者の満足度が絶対条件となります。患者様に安心して通っていただけるよう、医院の体制を定期的に見直していきましょう。

歯科開業医の年収

2022.5.30

日本のサラリーマンの平均年収は平均432万円(国税庁「平成29年 民間給与実態調査」)と言われています。対して一般的な歯科医(勤務医)の平均年収は平均823.9万円(「平成30年 賃金構造基本統計調査」)です。病院の規模や役職によって変動しますが、高収入であることは確かです。 一方、開業医と勤務医の年収はどれだけ差があるのでしょうか。医師である以上、開業医か勤務医かどちらかを選択しなくてはなりません。勤務医である場合、病院の規模によっては1000万円を超える場合もありますが、歯科医院を開業した場合、平均年収は643万円と低いデータもあります。歯科医院は全国的に供給過多の状況にあり、人口の多い地域であっても患者さまの取り合いになります。しかし、令和元年10月の時点で、全国の歯科医院は「68500施設」で前年より113施設減少しています。令和3年1月の概数では「68024施設」で大幅減です。(厚生労働省 医療施設動態調査 令和3年1月末概数 https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/iryosd/m21/is2101.html)シビアな状況であることには変わりません。開業したエリアによって思ったように集患できなかった場合、思うように収入が見込めない可能性もあります。 開業医と勤務医の違い 勤務医は配置されたその日から治療に当たれます。経営に頭を悩ませることなく治療に専念し、十分な給与を貰うことができます。役職に就けば高収入も可能です。しかし開業となれば5000万円を超える高額な初期投資が必要ですし、開業してからも金融機関への返済、人件費や家賃などの固定費、設備のメンテナンス費など毎月様々な費用が発生します。歯科医院を開業し、順調に経営していくことは簡単ではなく単純に「開業医のほうが儲かる」というわけではありません。万が一赤字経営になった場合には自分の貯蓄を切り崩し、自己負担をしなければいけない状況も発生しうるのです。 個人で開業、もしくは医療法人を経営する場合でも、院長としての報酬とは別に将来のために備えておく必要があります。 開業医のリスク 開業と同時に経営者としての責任が発生します。つまり様々なリスクを想定し、経営基盤を築いていくことが重要です。開業さえすれば患者さまが集まって順調に経営できるというわけではありません。例えばSNSでネガティブな口コミが拡散し、患者さまが来なくなることもあるかもしれません。医療過誤による訴訟やスタッフの退職。何が起こるかは予測ができません。また誰しも陥りやすいのはやはり資金面での見通しが甘いというケースです。 歯科医院は他業種と比べると開業に多額の費用が必要です。確かな事業計画は融資を受ける際にも必要ですし、事業計画の見通しの甘さによって運営が立ち行かないということは往々にしてあり得ます。様々なリスクに対する備えやサポート体制を作っておき、経営者としてリスクヘッジしていくことが大切です。 歯科医開業の成功 勤務医から開業医へ転身する際には、多額の費用や思いもよらないトラブルが生じ「こんなはずでは・・・」と思う日もくるかもしれません。しかし、様々な困難を乗り越え個人開業から大手医療法人へと成功を遂げ、年収3000万円オーバーの方たちが存在するのもまた事実です。歯科医としての成功者、そんな方々はリスクに対する備えが万全です。さらには日ごろからあらゆる情報に敏感で、常に患者目線であり、成功を信じてたゆまぬ努力と工夫を地道にされてきたことが共通点といえます。現在過剰気味と言われる歯科医院ですが、10年後には歯科医を開業する人が減る一方で高齢者は増加の一途であり歯科診療そのものが供給不足になることが考えられます。真摯に患者さまと向き合い、地域に根差した診療を続けることで長く通ってくださる患者さまが増えることでしょう。そういった姿勢こそが安定した集患につながり、ひいては高収入歯科医へと繋がると言えるのです。

歯科医院開業 「人材採用」について考える

2021.5.12

歯科開業の人材採用の相談受付中  ご開業相談はこちら 人材採用は歯科開業成功の秘訣?   歯科医院新規開業に最も重要なファクターはスタッフ(歯科衛生士や歯科助手、受付など)の採用です。 採用がうまく行かず苦戦している院長も多くいます。 最も重要な採用ありきで、開業する場合に総合的に考えていく必要があります。   採用も基本的にはマーケティングと考え方は同じで、他の医院とどのように差別化を図り「地域で1番になりうるポイントを打ち出すか」です。 その差別化のポイントは、下記のようなものです。 1.開業予定の立地 2.給与(地域平均を上回っているか?) 3.診療時間(18:00最終アポ・18:30までに診療終了しているか?) 4.休日・休暇(週休2日以上・有給消化は90%以上か?) 5.福利厚生(社会保険完備・交通費や住宅手当・社員割引・育休制度など) 6.教育体制(教育マニュアル・カリキュラムの有無・実技ツールはあるか?) 7.院長先生の人柄(スタッフに慕われている・患者などに怒ったりしてないか?) 8.スタッフ間の人間関係(院内の雰囲気が明るく緊迫した空気感でないか?院長の叱る声が響いていないか、相互フォローはあるか?) 9.医院・設備環境 10.滅菌・衛生環境 ただし、これらの中から地域で一番の強み、ストロングポイントを作ればよい、という単純なことではありません。   実際の歯科医院を目指す求職者の行動としては、「給料」「勤務時間」「勤務地」「福利厚生」で求人の足切りをしています。(職種や年齢などにより傾向は異なりますが)   歯科衛生士の有効求人倍率は20倍 言わずもがな今の歯科業界はかなりの“売り手市場”です。 歯科衛生士の有効求人倍率は20倍。1人の歯科衛生士に対し20医院がオファーをしていることになります。すなわち、求職者の考える足切りラインに満たない歯科医院をそぎ落としても、多くの歯科医院が残るのです。 その中からやっと応募する歯科医院を探すというステップになるわけです。 ここ1~2年、募集要項、採用条件などを見直していない場合は、すぐにでも同じ都道府県の歯科医院がどのような募集要項をしているか確認してみてください。   デンタルサービスでは、今までの採用実績から歯科医院の全職種採用に関するコンサルティングを行なっております。開業を目指す先生はぜひお問い合わせください。

歯科開業の失敗

2021.3.09

歯科開業を失敗しないためのご開業相談受付中  歯科ご開業相談はこちら 歯科開業 失敗 歯医者さんの開業で失敗しないための注意点 勤務医として経験を積んできた歯医者さんのなかには、自分の歯科医院を開業することを考えている方も少なくありません。新たに開業する歯科医院数は増加傾向にありますが、これに比例して廃業、失敗してしまう歯科医院も多く存在します。 それでは、これから歯科開業に失敗する原因と成功するためのポイントを解説いたします。 まずは最近、歯科開業で失敗する3つの大きな原因をご紹介します。 1. 新規患者の集患不足で失敗 新規開業の歯科医院は、地域住民がその存在の認知に相当な時間を必要とします。 そのため、地域エリアにお勤めお住いの方々に向けての積極的に広報活動を行わなければ、新規の集患ができないことに陥ります。 どんなに立派で豪華な内装、優秀な医術があっても適切な宣伝活動をしないと、口コミだけで待つのは経営をすぐに圧迫することとなります。 今や歯科医院数(68,479/令和元年11月現在、)はコンビニの店舗数は全国で(5万8千店舗)となっており、歯科医院が1万件余りも超えています。 (出典:厚生労働省、医療施設動態調査:令和元年11 月末概数。 月刊コンビニ「2020年5月号、2019年5月号、2018年5月号」) 歯科医院の患者獲得競争は年々激化しています。 そのため、歯科医院を開業する場所の十分なマーケティングとリサーチを行わないと失敗の原因になります。 下記のような現地調査は最低限行う必要があります。 ● 周辺駅,公共交通機関の乗降者数 ● 年代別構成(どのような年齢層が同じエリアに多いのか) ● 周辺の住民世帯数や他の歯科医院の動向 ● 昼夜間人口比率の調査 ● 就学割合調査 事前調査が不足すると、新規需要が少ないにエリアでの開業となってしまい、安定的な集患、新患者数が見込めず失敗する原因になってしまいます。集患は、院長の情報収集と集患努力、効果的宣伝が不可欠です。 2.院内教育不足で失敗 歯科病院を開業したからと言って儲かるわけではないのです。院長の経営者としての知識や、従業員の教育、患者様へのアプローチの仕方などについて開業前から勉強しておきましょう。スタッフ教育やマネージメントを怠っていませんでしたか? 従業員の教育を十分にしていなければ、病院経営はすぐに危うくなってしまいます。 ①経営方針の共有 どのようなコンセプトでどのような治療を中心に、ターゲット層はどこなのか、経営方針についてスタッフと院長間に認識の差が無いようにしておきましょう。 従業員を雇用する場合は、病院のコンセプトや経営方針について理解を示してくれる人を雇用することも重要です。 ②ミーティングと研修を定期的に、マネージメントの重要性 新人の研修、スタッフ全員参加のミーティング、外部研修への参加、幹部ミーティング、個人面談などを必ず定期的に実施しましょう。全員のスキル向上が成功のカギとなります。 ③ワンマンでは動かない 院長の考え方に賛同してくれる従業員を、幹部などとして配置しておきましょう。 スタッフの管理や指導、教育をしてくれるだけでなく、院長との意識の差があった場合にサポート、フォローする役目を担ってくれます。 ④学びを怠らない、常に知識向上を目指す どのような事業でも同じですが常に勉強をする必要があります。 歯科医であれば、日々進化する技術や知識、スタッフマネージメントに関して最先端の情報を身に着けておくべきです。セミナーや勉強会に積極的に参加し、常に勉強を怠らないようにしましょう。 3.人材不足で失敗 現在、歯科業界では深刻な労働者不足が生じており、特に歯科衛生士、歯科助士不足が起こっています。 ・賃金の高騰により大都市、安定した大型医療法人への流入が続いています。 ・長時間労働や激務によりスタッフが定着しない ・結婚や出産での退職、育児休業明けに戻ることができず整備された医院への転職 ・3年以内の短期転職の増加 歯科医院の患者獲得競争が激化する中、首都圏では平日の夜間、24時間診療や、土日診療の歯科医院が増加しています。診療時間が長くなれば、当然そこで働くドクター、スタッフは長時間労働を強いられます。 このような売り手市場の状況下で人材が見つかりにくく、規模を縮小せざるを得ない歯科医院も多くあります。 しかし、歯科業界の中でも特に求人ニーズが高い歯科衛生士は、有効求人倍率が平成28年に20.5倍(出典:平成28年 歯科衛生士教育に関する現状調査の結果報告-全国歯科衛生士教育協議会)となり、特に新卒学生や常勤の正社員希望の方は求人を探しやすい環境となっています。 また、結婚や出産で歯科衛生士から離れた方が復職を希望してパート・アルバイトの歯科衛生士求人を探す際に勤務時間がネックとなり求人を見つけづらいこともありました。 しかし近年は慢性的な歯科衛生士不足解消のため、復職支援や時短勤務、週1日からの勤務、午前中のみの勤務など子育て世代の歯科衛生士向けの求人も増加しており、働きやすい環境が整備されつつあります。 歯科開業を成功させる3つのポイント 1. 新規患者を増やすために差別化を図る 多くの歯科医院のなかから選び、通い続けてもらうためには、ほかとの差別化を図ることが大切です。「ずっと通い続けたい」と思わせる特徴や技術を備えておく必要があります。 たとえば、仕事帰りの人が多いビジネス街や、若年層が多く集まる場所は、審美歯科や矯正歯科に特化するのもひとつの方法です。その為に、周辺エリアの世代別構成、その職業構成など最低限知っておく必要があります。 これには、開業を目指す当初、物件検索を行う前に最終的な開業のゴールの姿・状態を具体的にイメージし、イメージした姿・状態にたどり着かないのであれば、良いマーケティング手法とは言えません。他院の最適は、必ずしも自院の最適だとは限らないのです。 最高ではなく・最適を選ぶのです。 2. 人材不足を解消するには 歯科医師や歯科衛生士などの人材確保は、年々難しくなっています。 スタッフが定着するように労働環境を整えるとともに、人材を確保するための対策を2つご紹介します。 まずは、なぜ困難な採用となるのか理解する所から知る必要があります。 重要となる歯科衛生士の採用方法求職者が重視するポイントとは? 歯科衛生士を採用することが難しい理由として、歯科衛生士の転職回数の多さが大きな理由となっております。 公益社団法人 日本歯科衛生士会が、常勤・非常勤を含めた歯科衛生士全体を対象に「勤務先を変えた経験があるかどうか」を調査したところ、転職回数が「1回ある」と答えた歯科衛生士が21.4%、「2回以上ある」は52.0%でした。(令和2年3月歯科衛生士の勤務実態調査報告書より参照) つまり、歯科衛生士の7割以上は転職を経験しています。 また、結婚や出産を機に退職後、復職したいと考えても ◆ブランクが長いけど、採用してくれる医院はあるのか? ◆新しい医療技術や器具の使い方を覚えられるか? ◆滅菌対策は万全か? ◆安心して家庭や育児の両立ができるのか? こういった不安要素もあり、経験はあってもなかなか復職できない、定着しないのが現状です。 まずは、歯科衛生士を採用する方法について確認してみましょう。 歯科衛生士が上で職を探すうえで重視する4つのポイント ・どんなホームページか? 医院の雰囲気などを働いているイメージを伝えられるので、求人広告だけを利用する場合に比べてミスマッチが起こりにくいと言えるでしょう。 ・院長やスタッフの人柄や職場の人間関係が良好か? 求職者は 「職場の雰囲気、人間関係は悪くないか?」 「自分に合わないスタッフはいないか?」 「働きたい職場環境かどうか?」などを気にしています。 ホームページだけでは誤解も生じやすいので、積極的に面接前に医院見学をしてもらいましょう。 ここで重要なのは、医院スタッフの親切で丁寧な電話応対から始まり、医院見学を案内してくれるスタッフの応対や人柄はもちろん、すれ違うスタッフの応対も重要です。患者様と同じように大切に心を込めた対応が欠かせません。 また、スタッフ同士や院長との関係性や雰囲気を確認して、院内コミュニケーションが円滑か、それが自分に合いそうな職場かを判断しています。 院長の人柄については、どれだけ素晴らしい治療技術を持っていても、まずはコミュニケーション能力と歯科医師として価値観の合わない院長のもとでは働きたくないと考えるのは当然です。 ・理念・方針に共感できるかどうか 院長の治療方針や、患者さんに対する考え方に賛同できなければ長く勤めることが難しくなってきます。特に数人規模の医院では院長とスタッフが接する時間が長いため、自分と波長が合う医院が良い!と考えています。 ・採用が有利となる条件面 給与、勤務地、勤務時間この3つのファクターが重要となります。 ・給与について 当然ながら給与は高いほうが求職者には魅力的に見えるでしょう。 特に現職の給与に不満がある人や、歯科衛生士としての知識・技術・経験等のスキルを十分に身につけられた人は、自身のキャリアアップとして、給与は最も重要と考える人が一定数存在します。 これは、求人票に給与額以外に年次昇給・キャリアアップ報酬について細かく明記することをおすすめします。 また、人材不足の昨今においては給与額も高騰していますので、他院の状況や相場観もリサーチしておく必要があります。 国税庁の「民間給与実態統計調査結果(平成29年分)」によると、給与所得者の平均年収は432万円であり、女性だけに限ると287万円です。歯科衛生士の平均年収は364万円ほどですので、女性に限定すると平均よりも高給といえます。 その他チェックされてポイントは 制度:研修制度、退職金制度、各種保険制度(雇用保険・労災保険・健康保険) 手当:資格手当、残業手当、通勤手当、住宅手当、役職手当などとなります ・勤務地について 結婚前とそのあとでは希望勤務地にも変化が生じます。育児など考えると「自宅から徒歩圏内」「最寄駅から3分圏内」「駅直結」「マイカー通勤OK」など、生活圏をベースに働く場所を探す人も多いです。 また、電車での通勤・帰宅ラッシュを避けたい人は、就職や転職を機に勤務地の近くに引っ越しをする場合もあるため、家賃補助などを設けている歯科医院は求職者から魅力的に感じられるでしょう。 また、コロナ過で上記通勤対策の傾向は顕著にあらわれています。 ・勤務時間について なるべく長く働きたいと考える求職者は、プライベートと両立できる勤務時間を重要視します。 「残業ほぼなし」 「18時退社」といった条件を必須にしている求職者も多くいます。 特に結婚後の子育て中の人は、勤務できる時間や保育園や学校からの急な連絡対応などの制約があるため、「自宅から通勤しやすいか」「短時間でも働けるか」「育児の配慮があるか」などを重視しています。 医院では、急患、予定外、遅延などによって、治療時間が長引いてしまうこともよくありますが、基本的にこのようなことを必須とする求職者は残業できない人が多く、残業時間などについても詳しく掲載しておきましょう。 ただし基本的に残業ありきの勤務体制では退職傾向となってしまうことを知っておきましょう。 3. 新規患者を獲得する方法 スマホなどでネット上の「歯科医の口コミ」をチェックしてから来院する新規患者も多くいます。 既存患者の顧客満足度を高めることで、ネットやSNSでの評価が上がり、周りの友人や家族にもすすめてもらいやすくなります。 また、見やすい公式サイトを作ることやWeb予約システムを整えることも新規患者獲得に非常に役立ちます。 公式サイトでは歯科医院の写真を多く掲載して実際の雰囲気を見せることで、初診の患者も歯科医院に入りやすくなるでしょう。 また、Google、Yahoo!などでエリアの検索にすぐに掲載される医院は検索もされやすく、集患もしやすくなります。このようなホームページの対策をSEO「検索エンジン最適化(Search Engine Optimization)」の頭文字を取った略称で、優良な被リンクを集めたり(外部施策)、ユーザーに価値あるコンテンツを提供し、適正に検索エンジンにページ内容を理解・評価されるよう技術的にWebページを最適化(内部施策)することで、 GoogleやYahoo!などの検索エンジンでキーワードが検索された場合に、自サイトが上位に表示されるようにすることを意味します。 SEOが重要な理由は 来患者数を桁違いに増やすことができる 費用対効果が抜群に優れている 歯医者の特徴に特化することで結果を得やすい 開業前の歯医者がSEOを実施することで、開業前から見込患者を獲得することも可能。 また、既に時代はSEOを中心としたWEBマーケティング戦略を実施することにより、歯医者の立地条件は関係なくなりつつある。 SEOを実施していない歯科医院と比べ、立地条件に関係なくSEOを実施することで、WEB経由での患者数や売上は比較にならないほど増やす医院も多く存在する。 しかしこれらはの対策は院長一人ではよほどな知識とコンテンツ制作のスキルがないと成功しません。 ホームページ制作の専門家や開業コンサルタントとタッグを組んで時間と経費をかけて取り組む必要があります。一足飛びに評価や順位が上がるという広告や営業には気をつけましょう! まとめ 歯科開業に失敗する原因と対策を知ることが成功への秘訣。失敗してからでは遅いわけです。 開業を成功させるためには、事前に情勢の把握や患者のニーズの分析など、それに集患、人材採用と育成と院内マネージメント、宣伝広告の重要性など、失敗しないための対策をしっかりとることが重要です。 しかし、これから開業というドクターにそのすべての経験値や知識は乏しいのも現実です。 まずは「先人に聞け」、「先を行く人の話を聞く」これができる人とできない人では考え方の幅が大きく違ってきます。 「話すこと」「書くこと」には慣れが必要なように 「聞くこと」にも慣れが必要です。いろんな人からいろんな話を聞く。歯科経営は今までの経験値では通用しない事も多くあるのです。これは、あなたの開院を正しく導く一つの方法なのです。 歯科医院ご開業相談受付中 ご開業相談はこちら

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